会長挨拶

 この度、一般社団法人愛知県労災指定医協会の令和3年度通常総会において会長に選定頂きました。当協会は昭和32年に結成され、平成25年3月に一般社団法人として認可されました。結成から64年間にわたる歴史を経て今日の当協会の姿がございますのも、先輩会員の皆様の努力の積み重ねがあったとともに関係各位からの多大なご支援を賜ったおかげであることに思いを致す時、任の重さと道の遠さを痛感致します。

 特にここ数年間においては、彦坂会長時代・林会長時代を通じ平成29年度から県下全医療機関を対象とした労働保険事務組合事業を開始するとともに、愛知県医療勤務環境改善支援センター事業を受託し、当協会の活動の幅が広がると同時に財務基盤の安定化が図られてまいりました。ところが、令和2年度から愛知県医療勤務環境改善支援センター事業は公益社団法人愛知県医師会が受託することとなり、当協会からは職員を派遣出向させる形に変化しております。

 <医師・医療従事者の働き方改革>は、<地域医療構想実現に向けたさらなる取り組み>・<実効性のある医師確保対策>とともに三位一体の改革の一翼であり、2040年の医療提供体制を展望し2025年までに着手すべき国策として推進されております。とりわけ、働き方改革における医療勤務環境改善の取り組みは、各医療機関において着手されたばかりである一方、医師の労働時間短縮の取り組みの分析・評価を行う新たな組織としての「医療勤務環境評価センター(仮称)」が新たに設置されようとしております。こうした潮流の中で当協会が果たすべき役割についてはなお解決すべき課題が残っており、新執行部に課せられた一つの宿題です。

 さらに、当協会の本来の使命であります、職業性疾病の予防・労働災害の防止に寄与するべく、労働者災害補償保険医療における存在感をさらに高めてゆく努力をこれからも継続することが重要であると考えております。

 本協会の使命達成のため新理事役員一丸となって職責を果たし、会務運営に万全を期して当たってまいる所存でございますので、皆様のご理解とご支援を心からお願い申し上げまして、ご挨拶とさせていただきます。

 令和3年6月20日
 一般社団法人愛知県労災指定医協会 会長 浦田士郎

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